やんばるのパーラー

Okinawa Food

小笠原徹 WATSU ワッツ沖縄には「パーラー」という名で通るタイプの店があります。

内地で「パーラー」といえばなんだろ?
フルーツパーラーのイメージですかね。
女性が好きな感じのフルーツをテーマにした喫茶店。
千疋屋さんとか新宿タカノさんとか?
あと、パチンコ屋さんにも「パーラー」と呼ばれるものけっこうありますよね。

でもね、沖縄のパーラーはそういうんじゃないんです。
基本的には食べ物屋さんではあります。
普通に定食屋っぽいのもあるし、スタンドタイプのものもあります。

例えばこんな感じ。

沖縄 パーラー パパイヤ

もしくは、こんな感じ。

沖縄 パーラー パパイヤ

あまり立派な建物や、オシャレな喫茶店を指す言葉ではありません。
どちらかというと、田舎にあって、軒先をちょっと改造したほったて小屋的な感じ、
手作り感満載で、定食、そば、氷ぜんざいなどを出すお店です。

先ほどの2枚の写真は、実は同じお店なんです。
先日、沖縄北部東海岸に行ってきました。
地元の方の案内で連れてってもらったのが、パーラーパパイヤ。
農園の一部で、農家のお母さんが切り盛りしてるお店らしい。

案内されなければ、多分、絶対に目に止まることはなかったと思う。
そもそも国道からもえらく外れ、畑のど真ん中。

こんなメニューが壁にかかってる。

沖縄 パーラー パパイヤ

まさに「パーラー」 ぞくぞくします。

ふと気づくと、上のトタン屋根から水がボタボタ落ちてくる。
空には焼き付けるような太陽。
「なにこの水?」
「あ、それね~ 冷房がないから。
 水を流して屋根を冷やすの」

ほお。。。 エコ? なワケじゃないか。。。
なんか微妙な感じ。
でも確かに効果はありそう。

入ってみた。

ローカル感たっぷり。

名物らしい「カニそば」を注文。
ジューシー(炊き込みご飯)がついて1000円。
「カニ」とはアサヒガニらしい。

アサヒガニ カニそばこういうの。

Wikipedia アサヒガニ

この東村あたりの海ではよく捕れたらしいのですが、
今はアサヒガニを捕る漁師さんが一人しかいないらしく、
市場に出回ることはほとんどないそうです。

きた。

沖縄 パーラー カニそば

でかっ!

スープをすすってみる。。。 うまっ!

満タンの蟹肉にかぶりつく。。。 うまっ!

いいカニミソのダシがでてる。
いや、これ、本当にウマいですよ。

ジューシーもさり気なくうまかった。
なんだろ、普通のジューシーになにかの香り(味?)がプラスされてる。
「たぶん、何か農園でとれるハーブを足してるんだはず」と案内くださった方の解説。

このボリュームとクオリティで1000円は安すぎる。

こっちはパパイヤそば

沖縄 パーラー パパイヤそば

味見をさせてもらうと、少しピリッと感じる辛味がいい。
パパイヤの細切りとミンチの炒め物がのった沖縄そば(平麺)。
実はこの農園、沖縄で初めてハバネロ(辛くて有名なトウガラシの一種)を栽培したらしい。

おまけに出してくれた「すし天ぷら」

沖縄 パーラー すし天ぷら

は?

すし天ぷら…

酢飯にすこし混ぜもの(カマボコ?)をして、丸めて、揚げた。
揚げちゃった。寿司飯を。
沖縄は揚げ物が大好き。

これは通常メニューにはありません。
この辺の地域のイベントのときに作るものらしく、
特別に作ってくれました。

味はね。。。
意外に、けっこうクセになるかも。
コンセプトを聞いたときは「え?」「なぜ?」と思ったけど、
食べてみれば、なんとなく「いなり寿司」
お祝い事に使われるのがわかる気がする味なんです。

いやいや、ディープなやんばるを味わいました。
あのカニ汁。。。
たぶん、しばらくたったら無性に食べたくなるんだろうな。。。
また来ちゃう気がするパーラーでした。

場所は、東村の慶佐次(げさし)という所。
詳しい道のりはボクも定かではありません。
やんばる翠苑という施設の近くでした。

Leave a Reply