WATSUプロバイダーコーチング 実施報告
WATSUプロバイダーコーチングが終了しました。
梅雨明けの沖縄はめちゃくちゃ気持ちがいい。
改めて思うのは、WATSUって本当に深いですね。
初心者でも、プロでも、どんなレベルでも、
掘れば掘るほど課題が出てくる。
伝える難しさも、どのレベルでも同じ。
すでにプロとなった人やプロの一歩手前の人を対象に、
個々の疑問や課題を題材に講習を行うもの。
講習自体が実際のクライアントを前提としたリアルなものだし、
かなり個別的に(最大6名…4名にしようかと思ってる)行うので、
受講者にとってはかなりピンポイントで自分のニーズに応えられる
講習になっていると思います。
今回の参加は2名。
お二人ともこれからメニューをスタートさせる予定。
受講生の課題やニーズをヒアリングしながら、また実際に講習しながら、
最終的に講習はザックリこんな感じの流れになりました。
1日目: タッチとプレゼンス(存在感)
すべてのセラピーにおいて最重要なポイントです。
かつ、技術が進むと忘れがちにもなりやすいポイントです。
セラピストの意識は、表情となり、態度となり、オーラとなり、
行動となって、タッチとなって、クライアントに影響を与えます。
セッションの前の構え方ひとつにそれは現れます。
もう一度、自分の頭のてっぺんから足のつま先までスキャンして、
アウェアネス(気づきの範囲)を広げて、表情を緩め、
リラックスした集中力を高めます。
基本的で、とっても大事なことですね。
また、技術ではないけど意外にけっこうセッションに影響を与える、
セッション前や後の説明内容や手順についても確認しました。
2日目: クライアントの身体に「張り」を作る
「張り」とはいわゆるストレッチです。
セラピストの両手(接点)の間、もしくは接点と水流の間で、
クライアントの身体の中に「張り」が生まれると、
そこに「針金」が通るかのような感覚が得られます。
「針金」が通ることで、セラピストの両手は、
離れていてもお互いの動きが分かるようなつながりを感じます。
クライアント側では、身体にストレッチ効果を感じるとともに、
その安定感をよりどころに感じるような安心感も生みだします。
実際にクライアントの身体面に効果を生みだすWATSUには、
この「張り」が必要不可欠です。
これがないと、何をやっているのか分からない、
ただフワフワしたものになりかねません。
その浮遊感だけでも満足を得られるクライアントは多いのですが、
さらに踏み込んで的確な効果を生みだすには、この感覚が必要です。
そのためのWATSUの作用は2つ。
1. 水流
2. 接点のベクトル
水流を生みだすために必要なのが体重移動。
手や腕、上半身だけでクライアントを動かしていると、
1. 適宜な間が生まれない。
2. 圧の入り方が急激過ぎたり、もしくは適切に入らない。
3. クライアントの反応が拾いきれない。
セラピスト側の腕のアーチ形状も大事なポイントです。
1. 安定したサポート。
2. クライアントに自由を与えるスペース。
3. 下半身によって生んだ動力を接点に効果的に伝達。
接点のベクトルとは、クライアントとの接点(主に手)にかける
微妙な圧の方向性です。
圧自体は微小で、数ミリ動くか動かないかのものですが、
その圧の方向性によって、セッションはまったくの別物に変貌します。
クライアントの身体のどの部分をどの方向に開きたいのか?
アライメントをどうやって整えるのか?
そういうセラピストの意思の表れです。
3日目: リッスン&フォローと新ポジション
やはりプロになる前に一番心配なのは、
水と相性の良いクライアントではなく、
緊張や不安でガチガチ、身体の曲がらないクライアントに、
しっかりと安心感を与えながら対処できるか。
これに最も効果的(というかどんなクライアントに対しても同じ)なのが
プロバイダートレーニングで習うリッスン&フォローです。
この手法をセッション開始後の5分~10分、入念に行うことで、
その後のセッションが劇的に変わります。
ガチガチのクライアントにシーケンスを仕掛けていけば、
どんなに慎重にやっても、なかなか緩ませることはできず、
ヘタをすれば乗り物酔いにさせてしまうことでしょう、
リッスン&フォローは、特に呼吸に関連する胸部・上背部をストレッチしつつ、
クライアントに安心感のある浮遊感覚を植え付けます。
一度プロバイダートレーニングで習っていることとはいえ、
やはり最初はそれほど精度が高くありません。
2日目の内容の焼き直しの後に、個別に2、3のアドバイスを加え、
もう一度リッスン&フォローを練習すると、たちまちその質は変わりました。
もう大丈夫。
プラス、実際のセッションでかなり役に立ちそうな
上半身ストレッチが効くポジションを練習。
「L字」と仮に呼んでいますが、シーケンスにはないポジションです。
ファーストポジションから、ニアアームを自分の前に出しただけですが、
かなりしっかりとストレッチをかけられるので
リッスン&フォローの後にもオススメです。
特に男性は大好き。
また、たまたま二人とも海でWATSUのセッションをしたい、というので、
海WATSUに有効なアンダーヘッドのポジションでの新技や
ストレッチの考え方、動き方を講習しました。
会員のご要望に応じて随時開催します。
WATSU-2修了者以上で、受講を希望する場合には、
お気軽に沖縄WATSUセンターにご連絡ください。
日程や日数もご相談に応じます。
Enjoy floating!!!