20091222沖縄タイムス

健康の知恵袋

テレビや雑誌でも名前を耳にするようになった「WATSU」(ワッツ)。水の特性と人間の親和性を活かした、今までにない水中ボディワークです。
体のコリだけではなくストレスや脳疲労まで癒してくれる効能は、実際に味わってみなければわからない、不思議な魅力にあふれています。

もっとも進化したアクアセラピー
「WATSU」

世界中で高い評価を得ている訳

「WATSU」(ワッツ)とは、東洋の経絡療法を水中に応用したボディーワークです。
「WATSU」は水中リラクゼーションとしてアメリカで生まれました。日本では近年注目を浴びるようになりましたが、世界中の高級スパやホテルに導入され、最高スパトリートメント賞を受賞するなど高い評価を受けており、医療現場でも広く活用されています。

こんなに人をひきつける「WATSU」の魅力とは何でしょうか?それは、陸上では絶対に味わえない深い解放感です。
「WATSU」は、温かい水に浮かび、全身の力を抜いてセラピストに体を任せるだけでいいのです。セラピストは水の浮力や抵抗を使って、様々な動きやストレッチを加えます。顔が全部水に浸かることはないので泳げなくても大丈夫。足腰が悪かったり、極端に太っていたり、年齢も関係ありません。水中なので陸でマッサージを受けるより負担が少なく、リハビリに応用されるほどです。
また、温水の沈静効果とストレッチによって体が解放される上に、瞑想状態に近くなることでストレスをも解放するそうです。心身のトータルリラクゼーションは脳疲労、不眠や腰痛、胎教にも良いとされています。
体に負担をかけず、自然の力を借りて体の歪みがゆっくり取り除かれていく感覚はなんとも言えないものです。セラピストが常に側で支えてくれているのも安心感を与えます。目を閉じて、水と自分、自分とセラピストだけの世界に浸っていると心の深い部分まで解きほぐされていくのがわかります。

海水との相乗効果

現在、沖縄県内で「WATSU」を受けられる施設はいくつかありますが、最初に始めたのはかんなタラソ沖縄です。
ここは、温海水を使った本格スパ施設で、海洋の特性を最大限に活用しています。海水に含まれたたっぷりのミネラル成分は新陳代謝を促し、血行を促進します。
「WATSU」は真水でも施術できますが、海水を使うことでより深い体験ができます。羊水に近い成分といわれる海水に漂って「WATSU」を受けていると、まるで羊水の中の胎児に戻ったようだと言う体験者もいます。
頭も心もリセットしてくれる非日常のリラクゼーション「WATSU」は、新しい癒しの手段として注目を浴びそうです。

WATSU「ワッツ」健康癒し効果検証プロジェクト

WATSUの効果がどれほどのものなのか、沖縄WATSUセンターが琉球大学観光産業科学部(ツーリズム・ヘルスサイエンス分野)と共同研究に乗り出しました。
これは健康ビジネス支援事業(沖縄県)の検証支援により、アクアセラピー「WATSU」のリラクゼーション効果、健康効果を明らかにすることを目的としています。WATSUの効果を数値化するこの取り組みは、医療現場や観光業界からも期待と関心が寄せられています。(2010年1~2月に実施)